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1998市場動向概要/?『市場動向概要1998-2015山の下出版『ヘルスフードレポート healthfoodreportⓇ』Ⓒ

1998市場動向概要/?『市場動向概要1998-2015山の下出版『ヘルスフードレポート healthfoodreportⓇ』Ⓒ
    月号            1998/01/01
    タイトル           健康志向食品/原料動向1  フラボノイド系抗酸化機能と高分子多糖体系免疫賦活機能の両分野で普及へ
    昨年までの状況を踏まえ、今後の動向を探ると、大きく分けてフラボノイド系抗酸化機能素材と高分子多糖体系免疫賦活機能素材のふたつの分野で普及されていくものとみられる。   フラボノイド系抗酸化機能素材は、昨年店販ルートにまで普及したイチョウ葉や、すでに市場に定着したプロポリス、アロエ、青汁などの他、松樹皮、ノコギリヤシ、ブドウ種子  、エキナセアシリマリンなど比較的最近紹介されている、広い意味でのハーブ素材。 植物が生態防御機能として本来持っている葉や種子、根、樹皮の抗酸化機能などの機能成分(フラボノイド等)を打ち出すもの。  素材により、疾病の治療を目的に利用されるものと、予防的に利用されるものがあるが、それは、臨床例の整った機能成分含有量による。
    製品の目的により、目的機能成分を抽出するなどして提案されているが、多くは循環器系疾患改善目的である。          高分子多糖体系免疫賦活機能素材は、広い意味での食物繊維で、椎茸菌糸体や霊芝、アガリクス、マイタケなどの茸類や、海藻、コラーゲン、植物発酵食品など。腸内環境改善素材でもあるが、目的機能を免疫賦活に置き、癌や肝炎、アレルギーなどの改善目的に利用されているもの。ポイントは、免疫賦活機能を発揮するために大量に摂取しなければならないこと。茸類のデータでは少なくとも生換算で百グラム以上で維持、改善が報告されており、毎日の摂取のためには、高濃度品開発と価格面が課題となっているところ。そのため現在までの中心ニーズは、医薬品との併用や、適切な医薬品のない疾病(C型肝炎等)の健康維持・改善素材であり、抵抗力をつけるなど予防的なニーズが周辺にある状況。毎年リニュアルするダイエット市場では、ハーブ素材系か食物繊維系の中から選択されて登場するわけだが、昨年からのキトサンに続く素材としては、ブドウ種子、そしてヒマワリ種子があげられており、いわゆるシード・オイル関連素材に注目したい。
    月号            1998/01/03
    タイトル           健康志向食品/受託加工動向1 生き残りかけ中期策検討し独自開発素材の提案必要
   健康志向食品の受託加工メーカーも苦戦を強いられている。         特に、ただ単に素材の乾燥粉末品を打錠したり、脂溶成分をカプセル化したりするだけのメーカーは、新たな菓子受託加工メーカーや医薬品メーカーの参入等により、価格競争に巻き込まれてしまっているのが現状。 製品のロット数が小さくなっている状況は、今後も継続していくものとみられており、厳しい見方をすれば、生き残りをかけ、なんらかの手を打っていかなければいけない状況ともいえる。
    今後の方策として、前年比で伸びている受託加工メーカーの取り組みを探ると、やはり、独自素材を開発し提案している例が多い。 単に、商社的に素材を輸入し提案するだけでなく、機能成分の抽出や、脂溶成分の粉末化、酵素処理、マスキング、低吸湿性化、脱臭、脱色、溶解性向上など様々な方法により、独自開発素材として再提案している。すでに市場にある素材でも、使いにくい点を改善するだけで大きく伸ばしているメーカーもある。    加工特性を改善することで、明らか食品へと採用が広がっている例もある。  加工食品市場で鮮度保持、賞味期限延長が大きな課題となっていることを受け、抗酸化機能素材を改善し天然の鮮度保持剤として提案している例はおおいに参考となる(その逆の場合もあり着目したい)。 他にも、剤形自由化によるリニュアル提案、菓子受託加工メーカーとの提携、ドラッグルート年間配荷予定に基づいた製品開発提案、独自の提案情報(紙・誌)発行……など、様々な取り組みが進められているところ。
   いずれも、各メーカーがこれまで築き評価されている得意分野の延長線上にある内容で成功しているのが注目点。市場の動きを的確に把握すると共に、自社カラーを打ち出しながら取り組める内容の中期策をまとめ、立ち上げる必要があるといえそう。
    月号            1998/03/03
    タイトル            健康志向食品/原料動向  「不信感」を払拭するために「情報公開」必要
   昨年の市場の動きを振り返ると、前半のクロレラなどに象徴される販売不振を受け、全体も低調に推移した。  そのキーワードともいえるのが「不信感」。    販売方法や製品内容(成分含有量、機能など)、価格、安全性などに対し、メーカーサイドからの一方的な情報を信用しなくなってきたことがあげられる。  社会全体の規制緩和・再構築など、これまでつくりあげてきた「かたち」を見直す流れに、健康志向食品市場も、まず価格面から影響を受ける結果となった。 適正価格を決めるための条件である、生理機能の確かさや機能成分含有量、安全性、そして販売方法までもが購入時の判断ポイントとなってきている。    みな当然のことではあるが、影響が大きいということは、コスト追求や生理機能研究などについて、おろそかにしてきた部分も大きいと考えられる。     利益追求のブームづくりや、体験談の虚偽報告、他のメーカー・研究者研究の流用など、企業姿勢が問われる状況が放置されてきた結果ともいえる。     もちろん、誠実に、利用者に向いた努力を重ねてきたメーカーも多い。しかし、「不信感」は、 一部の行動で広がっていくものである。      教訓として、市場全体として、この「不信感」を生み出さないよう企業行動や製品内容をチェックするシステムの構築が必要なのかもしれない。       少なくとも「不信感」を払拭するために、「情報公開」を積極的に進めるとともに、特に中・長期的な計画のもとに生理機能研究のレベルを上げていくことが大切となる。       ここ数年日本市場に提案されている素材には、すでに欧米で医薬品としての実績と、生理機能を確認するバックデータが整っているるものが多い。      原料供給段階でも、原料製造方法や各ロットの分析結果、通関検査内容、保存品質管理など原料の信頼度を高めるシステムの構築が必要である。      二十一世紀に主要な問題となる、高齢化社会到来、医療負担増加、治療から予防など諸状況から、健康志向食品が日常の食生活で相当の位置を占めるのは間違いないだけに、それなりの自覚、使命感を持って普及啓蒙に努めていくことが必要となる12w/77L
    月号            1998/03/05
    タイトル            1998動向用 素材生理機能
                   健康志向食品各素材の持つ機能成分、及び機能内容の研究が積極的に進められている。
                        日本で、機能性食品、特定保健用食品等の開発に向けた機能・成分の特定作業や、海
                外で、医薬品として使用されている素材の輸入等により、明らかにされて
                  きたものだ。       背景として、体験談など不確かな疾病改善情報や、メーカーからの一方
                  的な情報ではなく、客観的な、科学的データを求める利用者が増えてきたことがあげられる。   また、市場でバラつきのある価格や、機能成分含有
                  量、機能発揮量などを総合的に判断して購入したいというニーズでもある。   期待される機能
                  が自覚できる製品を適切な価格で購入したいということだ。  必要なのは、機能成分のメカニ
                  ムを解明する基礎研究に加え、動物実験、そして、人での臨床データと
                  なる。          抗酸化機能や免疫賦活機能など様々な疾病の改善に関わる機能を確認し
                  た後、特徴的な疾病の改善に焦点をあて、臨床データをとっていくこともポイント。なによりも判り
                  やすさが大切だ。           海外で、すでに医薬品と
                  して提供されている素材では、当然であるが、臨床データが整っており、理解が得られやすい。
                       さらに利用者の立場に立って機能内容を考えると、最も重要なのは機能発揮量といえる
                  。        一日の摂取「目安量」表示については認められてい
                  るのだから、発揮量を特定した上で適切に表示していくべきである。      これら、素材の生
                  理機能確認の研究を進める時、必要なのが臨床医師の協力となる。          各素材の期
                  待される生理機能に関わる疾病の医学誌・学会誌等から検索して、
                  協力を求めていくことから始めなければならない。  食品としての生理機能素材として、理解を
                  求めるとともに、その社会的意味までの説明が必要だ。    ただ単に、利益追求の姿勢が窺え
                  るようでは、協力は得られない。      その意味でも、将来を見
据えた、着実な計画と展望について、いま一度検討したい。              12w/73L
    月号            1998/03/07
    タイトル            1998動向用 流通ルート
                   流通する健康食品のルート別市場規模は、訪問販売・通信販売など無店舗ルートが半分以上
                  を占める。  薬局・薬店、ドラッグストアなど薬系ルートや、健康自然食品店、デパート健康食品
                コーナーなど専門ルート、スーパー、コンビニなど食系ルートといった店
                  販ルートが三割から四割となる。          残り、職域ルート、施設ルート、鍼灸ルート、給
                  食ルート他様々なルートに展開されているところ。   製品の発売に際し、展開していくルートの
                  検討は充分に行いたい。      すでに自社で持っている
                  ルートと、製品内容との適性も検討したい。     新規ルートを開拓していく場合は、各ルートの
                  卸・流通業者を数社、実際に訪れ、反応を確認することが大切だ。         納入条件や健康
                  食品に対する評価、製品内容に対する評価など、各ルートによ
                  り違いがある。      何よりも、人、会社も含め売り込む必要がある。  単なる商品の売り込
                  みには拒絶反応が示される社会状況にある。       現在どのルートもそれなりに厳しい状
                  況にあるが、各ルートで確実に定着している製品もある。
                   数年前は、価格競争が激しく、新規参入がしやすい状況にあったが、現在は、信頼度の高い定
                  番品が落ち着きを見せている。    この傾向はどのルートでもあり、その意味では同じ内容の
                  製品でも「勝ち組」と「負け組」に分けられるようだ。
    月号            1998/03/08
    タイトル            1998動向用 流通ルート
                   「勝ち組」となるためには、企業姿勢、人も含めた誠実な取り組みが必要。  また、食生活も含
                  めた健康維持、改善情報、アドバイスができるよう、教育も欠かせない。       基本的に、健
                  康食品は全てのルートで販売可能なため、ルート開拓は無限であ
                  る。           各県の商工図書館や商業情報発信施設で整備されている各種業種リスト
                  から探っていくこともできる。  業種を問わず法人に向けた代理店募集ダイレクトメールなど、狙
                  いを絞った情報発信を行いながら開拓に成功している企業もある。
                   各種団体のイベント、総会等への協賛を通じて開拓している企業もある。   独自ルート構築を
                  目指しての、堅実な、着実な努力が望まれる。    12w/76L
    月号            1998/07/01
    タイトル          *原料動向①  副作用なく体調・体力が回復  改善自覚型素材に集まる市場の注目
                   現在、健食市場で伸びているのは、イチョウ葉、ウコン、ノコギリヤシ、ブルーベリーなどパワー
                  ハーブ類、そして、椎茸菌糸体、アガリクス、マイタケなど茸類と限られた素材となっている。
                        それぞれ、イチョウ葉は循環器系疾患対応、ウコン
                  は肝臓疾患対応、ノコギリヤシ前立腺肥大対応、ブルーベリーは眼疾患対応、茸類は癌・肝炎等免疫対応……など、摂取目的が明確でしかも改善が自覚できるものだ。         改善自
                  覚は、気分、体調だけでなく、各種健康管理数値の維持・改善や医師の
                  管理のもとでの医薬品服用回数減少あるいは不用など具体的なかたちでみられることから、継続
                  して摂取する人が増えている。    既に疾患を持っている人または前疾患状態の人にとって、
         医薬品の副作用に伴う体調不良は避けたいと思っており、副作用が軽減されることにより食欲や軽運動意欲が戻り、さらに体力がつく結果となっているようだ。
                     ただ、課題となっているのは価格である。健康保険対象でなく、年間を通じての摂取のため
                  利用者の負担が重くなるからだ。 引き続きメーカーの努力が求められる他、継続利用者向けの製品開発・価格設定も検討が必要である。  新たに、中高
                  年女性向け関節炎対応のグルコサミン(カニ甲殻由来等)も登場し、改善自覚型素材は改善自覚経験者により着実に定着していくことが見込まれる。
    月号            1998/07/02
    タイトル          *原料動向②     目的明確な積極的予防行動として 自己防衛型素材が世紀末市場の中心に
                   不足しがちな栄養素等の補給による健康維持目的、または将来予想される疾病の予防目的などで健康食品を利用する人の数は今後もますます増えていくとみられる。          しかし
                  、ある意味で比較的軽い動機・目的での利用者は、低価格、少容量、明
                  らか食品へと向かうため、初めから製品開発・供給・リニュアル等態勢を整えて取り組むメーカー
                  にしか対応できなくなる市場ともいえる。          完成に近づいたこの市場とは別に、世
                  紀末を迎え社会不安が蔓延する中、新たに、補給等での予防ではな
                  く、より積極的に「自己防衛」目的の利用者を対象とした市場ができつつある。 象徴的な例は昨
                  年のO-157対応として取り上げられたビフィズス菌等腸内環境改善素材やカテキン・梅・香草(
                  ペパーミント等)など抗菌素材である。  医療・医薬品で未整備分
                  野、対応が充分できない状況に健食素材が探された。 また、新型インフルエンザ、狂牛病など
                  でも探された。           誰も頼れず、自らを守るという意味で、食品、食事で積極的に「防
                  衛」できる虫歯、骨粗鬆症、貧血、肥満、各種成人病……につい
                  ても、一人一人が方法を模索し実行する傾向があらわれた結果ともいえる。   死亡原因一位
                  の癌にどう対応していくか、付き合い方までが模索され始めた。 総合的に考えて、ここ数年は「
                  自己防衛型素材」市場が中心になっていくとみられる。
    月号            1998/07/03
    タイトル          *原料動向③ 環境ホルモン対応型素材 慎重で責任ある対応必要 健康被害リスク軽減素材
                  確認に向け研究始まる
                   「自己防衛」の最たる分野として、今後、大きな社会問題として取り上げられていくものがダイオ
                  キシン等環境ホルモン(内分泌撹乱化学物質)とリスク軽減素材である。       健康被害
                  もたらす環境ホルモンの対策については、最近ようやく行政が実態
                  把握を目指して、どのように進めたらよいのか検討を始めたところ。      リスク軽減素材につ
                  いては、一部研究者により、体外排出機能のある食物繊維や緑黄色野菜、また、脂溶性ビタミン
                  、ポリフェノール、微量ミネラル等が指摘されている。
                   まだ、追試験、臨床試験など研究の深まり、広がりはみられないが、身近で切迫した問題として
                  リスク軽減は直ちに求められることから、急速に研究は進められるとみられる。     健食素材
                  の中でリスク軽減に関わるものが多く、これまでの食経験実績を踏ま
                  え、新たに、リスク軽減データを得ようとする動きが出始めている。      環境ホルモンといわ
                  れる物質は数多く有り、廃棄物処理場周辺問題に注目が集まってはいるが、日常食生活で食品
                  や容器等食環境で摂取する環境ホルモンが体内取り込みの約八割との指
                  摘もあり、問題解決には今後数十年かかることになるのは間違いない。     いたずらに社会
                  不安をおこさず、食品、食生活で健康被害のリスク軽減が実現できるよう、関係者の慎重な対応
                と努力が望まれる。 健食市場の二十一世紀の柱となる重い課題となる。
    月号            1998/07/04
    タイトル          *加工動向①  企業間に格差が出始める傾向   得意分野で信頼度の高い提案必要
                  受託加工メーカーの伸長に格差が出始めている。  様々なルートでサプリメントを始め各種定番
                  の健康食品をPB化する動きに対応してきた流れが、ここにきて、伸び悩みにより、整理、見直し
                   ユーザーの意向に依存する割合が強い受託加工メーカーが、深刻な状況に陥っている。
                        着実な伸びを示しているところは、独自素材を手配し、市場の動きを適切に把握しなが
                  ら製品開発を提案する態勢を整えている。  ユーザーの幅、店販ルー

                  トから通販、訪販まで、それぞれに売上を分散化し冷静に動きをみている。   ユーザーの要望
                  を一方的に受け入れ、不得意の分野の製品開発をする企業は少なくなってきた。     今後各
                  企業は、得意分野で信頼度の高い提案をすることが求められる。
                   食品による健康改善データなど、情報収集、分析、提供も重要な要素となる。 ユーザーの製
                  品開発部として、ポリシーを持って対応することが重要だ。   新たなユーザーの開拓としては
                、ダイエットなど女性の「美」にウェイトを置いている企業は、訪販など
                  無店舗ルート化粧品メーカーへの再アプローチを、生理機能発揮タイプ製品にウェイトを置いてい
                  る企業は、すでに服用者を持っている医薬品メーカーへの、バックデータを整えた上でのアプロ
                  ーチが考えられる。 「勝ち組」になるべく、最大の努力が望まれる。